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金利だけで選ぶと危険?保証料や事務手数料を含めた「総支払額」の正体

作成者: カシワバラさんの暮らし。編集部|Jul 5, 2026 1:00:00 AM

住宅ローンを選ぶ際、「金利」にばかり目が行きがちですが、実はそれ以外にも様々な費用がかかり、これらすべてを含めた「総支払額」で比較することが非常に重要です。

住宅ローンの本当のコストは、金利だけでは測れません。保証料や事務手数料といった初期費用は、金利と同様に総支払額に大きく影響します。団信特約・繰上返済手数料など、複数の要素が重なって、初めて「総支払額」が見えてきます。

今回は、日々の面談で「金利の安さだけで選んで後悔した」というご相談を多く受けるFPの視点から、見落としがちな隠れコストと、本当に得する『総支払額』の計算方法をわかりやすくお伝えします。

住宅ローン諸費用の全体像

住宅ローンを組むときに発生する諸費用は、おおむね次の項目です。

    • ローン事務手数料:融資を受ける際に金融機関に支払う手数料です。借入時に一括で支払い、繰上げ返済しても返還されません。
    •  ・定額型:金額が決まっているタイプ(例:33,000円、55,000円など)
    •  ・定率型:借入額に対する一定割合で計算されるタイプ(例:借入額の2.2%など)
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    • 保証料:ローン返済が困難となった場合に、保証会社が代わって金融機関に返済するための費用です。
    •  ・一括前払い型:借入時に一括で支払います。繰上げ返済時には、期間に応じて返還されることがあります。
    •  ・金利上乗せ型:毎月の返済額に0.2%程度の保証料が上乗せされます。
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    • 印紙代:売買契約書、金銭消費貸借契約書に貼付する印紙代。
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    • 登記費用:登録免許税、司法書士報酬、土地家屋調査士報酬等不動産の登記に関する費用。
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    • 火災保険料及び地震保険料:火災や地震に関する費用。固定資産税等清算金、管理費等清算金:不動産売買に伴う清算金。
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    • 仲介手数料:仲介業者を利用した場合の費用。
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    • 住宅ローンの初期費用の中でも特に金額が大きいのが、「保証料」と「ローン事務手数料」です。これらの費用は、金融機関やローンの種類によってどちらか一方、あるいは両方が発生する場合があります。
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    • 諸費用の目安は、不動産の種類や取引形態によって異なります。
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    • 【仲介業者を介さない場合】新築マンションなど、不動産会社が売主となる物件の場合:
    • 物件価格の4~5%程度が目安とされています。
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    • 【仲介業者を介する場合】中古マンションや中古戸建、建売住宅など、仲介業者を利用する物件の場合:
    • 物件価格の7~8%程度が目安とされています。

       

ット銀行 vs メガバンク vs 地銀の費用構造

銀行のタイプ

金利の傾向

諸費用の特徴(保証料・事務手数料)

審査やその他の特徴

ネット銀行

最も低水準

事務手数料型(借入額の2.2%等)が多く、保証料が不要な場合が一般的

諸費用もローンに組み込めるが審査はドライな傾向

メガバンク

標準的

保証料型(一括払い・金利上乗せ)が主流

対面対応で安心感がある

地方銀行・信用金庫

標準的

メガバンクと同様の保証料型が多い

メガバンクが渋いケースでも審査が通ることがある

ネット銀行

金利は最も低水準。住信SBIネット銀行・auじぶん銀行などでは、事務手数料が借入額×2.2%(税込)の定率型で、3,000万円なら66万円。保証料が不要な場合が多いです(ソニー銀・楽天銀など費用体系が異なる銀行もあるので個別確認を)。

メガバンク

金利は標準的。保証料を一括または金利上乗せ(年0.2%程度)で支払う形が一般的です。対面対応で安心感がある反面、優遇後でもネット銀行に劣後することも。

地銀・信金

メガバンクと近い構造。地域密着型で、メガバンクでは審査が通りにくいケースでも検討の余地がある場合があります

保証料型と手数料型、どっちが得?

保証料型(メガバンク等)と手数料型(ネット銀行等)、どちらが得かは借入期間と繰上返済の予定で変わります。

目安

・35年フルで借りる予定 → 手数料型(ネット銀行)が有利

・10〜15年で繰上返済予定 → 保証料型が有利な場合あり(繰上返済時に保証料が戻る)

手数料型は前払いで戻らない設計、保証料型は期間に応じて戻る設計、と理解しておくと、検討の際に役立ちます

見落としやすい3つの隠れコスト

コスト①|繰上返済手数料

ネット銀行は無料が多いのですが、地銀・メガバンクは1回数千円〜数万円かかる場合があります。繰上返済の実施には手数料がかかる場合があり、手数料を避けて返済を先延ばしにすると、結果的に総利息額が増加する本末転倒な事態も起こりえます。繰上返済を行う際は、手数料と利息軽減効果を考慮し、最も効果的な方法を検討することが重要です。

コスト②|団信特約の金利上乗せ

「がん保障付き団信」「全疾病団信」などを選ぶと、金利が0.1〜0.3%上乗せされます。これも総支払額に影響を与えます。ご相談者様の中には「月々わずか数千円のアップだから」と安易にすべての特約をつけてしまい、すでに加入している民間の保険と内容が完全に重複して“二重払い”になっている方も非常に多いのが実態です。ただし、一部のネット銀行では全疾病保障を付帯しても金利の上乗せがない場合もあります。

コスト③|金利優遇期間の終了

変動金利・当初固定の場合、契約から〇年で優遇幅が縮小するプランが見受けられます。最初の数年だけ激安に見えて、その後一気に金利が上がるケースに注意してください。私たちが過去のシミュレーションでお手伝いした事例でも、当初の数年間だけしか比較せずに契約してしまい、10年後に優遇期間が終わった途端に毎月の返済額が跳ね上がって慌ててしまうケースが後を絶ちません。

比較のために使える、シンプル比較表テンプレート

 

チェック項目

第一候補の銀行

第二候補の銀行

適用金利(優遇後)

 

 

優遇期間と優遇終了後の金利

 

 

事務手数料/保証料(どちらの形か)

 

 

団信特約の有無と上乗せ金利

 

 

繰上返済手数料

 

 

35年フルでの総支払額(元利合計+諸費用)

 

 

銀行ごとに、次の項目を1枚の表にまとめると、判断しやすくなります。ぜひチェックしてみてください。

・適用金利(優遇後)

・優遇期間と優遇終了後の金利

・事務手数料/保証料(どちらの形か)

・団信特約の有無と上乗せ金利

・繰上返済手数料

・35年フルでの総支払額(元利合計+諸費用)

最後の「総支払額」まで揃えて、初めて意味のある比較になります。

カシワバラ・アシスト 担当者の声

松隈 秀樹(カシワバラ・アシスト 銀行代理事業室 室長)

貸金業務取扱主任者・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター

2011年カシワバラ・アシスト入社/住宅ローン相談 累計1,000件以上

『金利が0.1%安いから』という理由だけで決めた方が、契約後に『事務手数料が高くて諸費用が払えない』とご相談に来られるケースは少なくありません。私が面談で必ずおすすめするのは、複数行を1枚の比較表に並べることです。フラット35や住信SBIネット銀行など、商品ごとの特徴を踏まえたうえで35年フルでの総支払額を出してみると、当初の第一候補と結論が変わることが珍しくありません。

よくある質問(FAQ)

Q. メガバンクなどの「保証料」は、契約時に必ず現金で一括払いしなければいけませんか?

A. 必ずしも一括で支払う必要はありません。多くの金融機関では、適用金利に年0.2%程度を上乗せして、毎月のローン返済に保証料を組み込む「金利上乗せ型」を選ぶことができます。初期費用(手元の現金)を抑えたい場合に検討できる選択肢です。

まとめ

住宅ローンの本当のコストは、金利欄の数字ではなく「総支払額」に表れます。

保証料とローン事務手数料は、金利に次いで総支払額に大きな影響を与える費用です。それぞれの仕組みや特徴、そしてご自身の返済計画に合わせてどちらが有利かを正確に把握することが重要です。

保証料・事務手数料・団体特約・繰上返済手数料を全て含めて初めて、自分にとってどの銀行が有利か、判断できるようになります。

監修者プロフィール

松隈 秀樹
カシワバラ・アシスト 銀行代理事業室 室長

【保有資格】
貸金業務取扱主任者・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター

【経歴】
2011年カシワバラ・アシスト入社。住宅ローン分野では累計1,000件以上の相談実績を持ち、フラット35や住信SBIネット銀行をはじめとする商品知識に精通。前職の不動産仲介で培った1,000件以上の取引実績も活かし、ローンの資金計画から不動産取引の法規制・契約実務まで、お客様のライフプラン全体を見据えた最適解の提案を専門領域とする。

【読者へのメッセージ】
住宅ローンは「金利が安いから」「有名な銀行だから」という入口の理由だけで決めるには、35年という時間が長すぎます。保証料・事務手数料・団信特約・繰上返済手数料、そして優遇期間後の金利まで含めた『総支払額』で並べて初めて、お客様にとって本当にお得な一本が見えてきます。フラット35や住信SBIネット銀行など、複数の選択肢から最適解を一緒に絞り込んでいきましょう。