マンションの理事会役員が欠席する理由とは? 出席率を上げる方法を解説!

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      マンションの所有者で構成される管理組合。その代表として、具体的な取り組みを進めていくのが理事会です。

      そんなマンション管理を主導で行っている理事会ですが、「出席率が悪い……」と、頭を抱える方もいるかもしれません。

      そこでこの記事では、理事会に欠席する理由から出席率を上げる方法まで紹介していきます。

      理事会に役員が欠席する理由とは?

      【理由1】育児や仕事で忙しい

      忙しくて理事会に参加できない

      シンプルに子育てや仕事で忙しいなどの理由が考えられます。とくに輪番制で理事を決めていると、出席するのが難しい人が理事になってしまう可能性も。

      輪番制であっても、念のため普段の子育てや仕事状況などを聞き、出席できるかどうか確認しておきましょう。

      【理由2】理事会にそもそも関心がない

      輪番制で理事の役割が回ってくる場合、そもそも理事会への関心が薄いケースも多いといいます。

      何かしらマンションの問題に直面していれば、関心も持ちやすいですが、そういう人ばかりではありません。関心が薄ければ、貴重な休みを理事会の活動に割くといったことは、なかなか難しいでしょう。

      【理由3】どんな仕事をやるのかわからない

      理事会の仕事内容に関して理解が浅く、どんな仕事をやれば良いのかわからない点も欠席理由の1つ。

      そのため理事会メンバー全員が入れ替わるかたちではなく、前年の理事が半数残り、もう半数は新しい理事が加わるといった工夫が必要かもしれません。そうすると、先輩理事がサポートしやすい環境が生まれます。

      理事会の出席率を上げる6つの方法

      【方法1】役員報酬を支払う

      マンション標準管理規約では「役員の活動に対する報酬を設けることができる」と記載されています。

      自分たちが割いた時間に対して「報酬が支払われる」のであれば、前向きな参加を促せるかもしれません。

      なお金額や支払時期については、管理組合の収支状況や理事会の業務量を踏まえて決定するのが一般的です。

      ちなみに、国土交通省の調査では、理事全員に報酬を支払っている管理組合の割合は全体の2割。理事全員の金額が一律でない場合、理事長の報酬額は5000円以下が56.1%で、1万円以上は20%。理事長に限って、なかには1万円以上支払っているケースもあるそうです。

      一方で理事に支払う報酬が役職に関係なく一律の場合は、2000円以下が47.6%となっています。

      2018年マンション総合調査

      【方法2】参加しやすい日時を設定する

      メンバーの都合に合わせて日時を設定

      基本的に理事会の開催日時は、「毎月第〇日曜日の13時から」と固定されているケースが多いかもしれません。

      しかし、理事会の役員となったメンバーによって、都合の良い時間帯は変わることでしょう。そのため、「これまでこの日にやってたから」と固定するのではなく、みんなが集まりやすい日時を話し合って決めても良いかもしれませんね。

      【方法3】懇親会・食事会も一緒に行う

      「理事会は楽しい」という認識を持ってもらえば、自然と出席率は高くなるはずです。

      そのため、理事会の話し合いとあわせて懇親会などを実施する方法もあります。ほかの住民とざっくばらんに話せる機会となれば、理事会の出席率も上がるかもしれません。

      なお、飲食代などは事前に「組合運営費」として総会で、予算の承認を受けておきましょう。

      【方法4】理事会の時間を短縮する

      長時間拘束されることが嫌だという人もいるため、理事会の時間をできる限り短縮するのも有効な方法の一つ。

      目安としては、一般的な会議のように30分~1時間程度で終わるのが理想でしょう。

      時間を短縮する方法としては数日前に理事会の資料を配布しておき、事前に議題内容を確認しておいてもらう。また、なかなか意見がまとまらない場合、各自宿題として、次回以降の理事会に持ち越すなどの方法があります。

      【方法5】お花見など理事が交流する機会を設ける

      住民から選ばれると言っても、理事同士、初めて顔を合わせるケースも多いでしょう。

      まったく知らない人同士が集まる理事会は、参加も億劫になってしまうもの。そのためお花見などのイベントを開催し、まずは少しでも関係性を良好にしておくことが大切です。

      そこで気が合う友達ができれば、理事会に参加する理由にもなるかもしれません。

      【方法6】欠席者にペナルティを課す

      最後の手段ですが、欠席した場合、何かしらのペナルティを課すことも考えられます。

      例えば欠席した場合「協力金」を支払ってもらうなど。ただ、ペナルティを設定した結果、理事会に対して不満を持つ住民が増えるかもしれません。

      そのため、まずはペナルティを導入せずとも出席率を上げる方法を考えましょう。

      報酬の支払いや日程の調整で参加者を増やす!

      子育てや仕事で忙しい場合はまだしも、そもそも興味がなくて理事会に参加しない人もいます。

      そこで、少しでも理事会の参加者を増やすために、みんなが参加しやすい日程を設定したり、報酬を支払ったりする方法を検討してみましょう。

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      この連載について

      【連載】

      理事会役員超入門

      マンションだからといって、購入後の管理はすべて管理会社にお任せ!というわけにはいきません。ほとんどのマンションにおいて、理事会の選考は立候補制ではなく、メンバーが入れ替わる輪番制。つまり、居住者誰もが理事会を担当する可能性が。というわけで本連載では、理事会役員になったらまず、これだけは知っておきたい!という超入門知識をご紹介。しっかり知識を身につけて、より良いマンションライフを送りましょう!
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