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「断水」のトラブルを解決したい!

断水は生活に甚大な影響を与えます。断水の原因と対処法を押さえておきましょう

マンションでよくある困った問題をテーマに、その解決方法を紹介していくこの連載。今回は「断水」のトラブルに目を向けたいと思います。

分譲マンションでの断水は、居住者の日常生活に大きな影響を及ぼす深刻な問題です。今回は、分譲マンションにおける断水の主な原因とその対処法、そして断水時のために備えておくべきポイントについて詳しく解説します。

断水の主な原因

【原因1】設備の老朽化

マンションで断水が発生する原因のひとつが、給水設備や配管の老朽化です。築年数が経過すると、給水ポンプや貯水タンク、配管の劣化が進み、サビや腐食、破損が発生しやすくなります。

また、マンション内の設備だけでなく、地域の水道管が破損・破裂した場合も、給水がストップします。その場合は大規模な修理が必要なため、修理工事が完了するまで断水となり、長期間にわたる影響を受ける可能性があります。

【原因2】自然災害

地震や台風などの自然災害により、水道管が破損し、断水に至るケースも少なくありません。

また、台風や豪雨によって地盤が緩み、地域の水道管に亀裂が入り漏水が発生した場合、広範囲で断水する可能性があります。

災害時のトラブルについては下記の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。

これで解決!マンション暮らしのトラブル第19回『「災害時」のトラブルを解決したい!』

【原因3】停電

多くのマンションは高層階への給水に給水ポンプを使用していますが、このポンプは電気で動作するため、停電が発生すると各階各住戸への給水が停止し、断水につながります。

特に地震や台風などの自然災害時には停電が長引く可能性が高く、断水が数時間から数日に及ぶ場合もあるでしょう。

【原因4】定期的なメンテナンス

マンションでは、安全で安定した給水を維持するために定期的な給水設備のメンテナンスが行われます。この際、一時的に水の供給を停止する「計画断水」が実施される場合があるようです。

定期メンテナンスの主な目的は、給水ポンプや貯水タンクの清掃・点検、水道管の劣化チェックなど。

断水時の対処法

断水が起きた際にはどのように対処したら良いでしょうか。

【対処法1】まずは管理会社や水道局に連絡

突然、水が出なくなったら慌ててしまいますが、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。マンション全体で断水しているのか、それとも自分の住戸だけなのかを見極めましょう。自分の住戸だけの場合は、給水設備のトラブルや元栓の閉鎖が原因の可能性があります。一方、マンション全体で断水している場合は、管理会社や自治体の水道局に復旧の見込みを問い合わせても良いかもしれません。

また、日頃からマンションの掲示板で情報を収集しておきましょう。定期メンテナンスは事前にスケジュールが発表されている可能性が高いです。掲示板などを確認し、断水の予定を把握しておけば、不便を最小限に抑えられます。

【対処法2】水道の元栓・蛇口を閉める

断水が発生した際には、すべての蛇口や水道の元栓が閉まっているか確認しましょう。蛇口が開いたままでは、断水から復旧した際に急に水が勢いよく出てしまいます。

また、断水時には泥や濁った水が逆流してくる可能性もあるため、トイレや給湯器、洗濯機などの止水栓も閉めておくと安心です。特に地震などの災害時には、揺れの影響で蛇口が勝手に開いてしまう可能性もあるため、確認が重要となります。

日頃からできる対策

【対策1】飲用水をストックしておく

マンションで断水が発生すると、最初に困るのが飲み水の確保です。日頃から飲料水を備蓄しておきましょう。

特に、大規模災害時にはスーパーやコンビニの水が一瞬で売り切れたり、電気が止まってエレベーターが使えず、重い水を運ぶのが困難になったりする可能性があります。そのため、事前の備えが欠かせません。

ストックの目安は、1人1日あたり3Lといわれています。ただし、復旧に時間がかかる可能性もあるため、多めに備蓄しておいても損はありません。ペットボトルの水には賞味期限があるため、「ローリングストック方式」を活用し、定期的に古い水から消費しながら補充すると効率的です。

浄水器やウォーターサーバーを準備しておくのも有効な対策といえます。

【対策2】お風呂に水を貯めておく

断水が発生すると、飲み水だけでなく、トイレや掃除、生活用水の確保が大きな問題となります。特に、トイレは水がなければ流せず、不衛生な状態になりかねません。そのため、普段から浴槽に水を貯めておく習慣をつけておきましょう。お風呂の残り湯は、トイレを流すのに十分な量になります。また、掃除や洗濯に使用する生活用水としても活用が可能です。

生活用水は、ポリタンクやペットボトルに備蓄するのもおすすめです。断水は予期せぬタイミングで発生するため、日頃から非常用の水を確保しておきましょう。

【対策3】ウェットティッシュ・非常用トイレを用意しておく

断水が長期間に及ぶと、衛生面が大きな課題となります。トイレの水が流せず、ストックしていた生活用水も減ってくると不便を感じるケースが多いため、非常用トイレの準備が重要です。簡易トイレは袋と凝固剤がセットになっており、水がなくても衛生的に使用できます。ホームセンターやネットショップで購入できるので、事前に用意しておくと安心です。

また、ウェットティッシュの備えも有効です。断水時は手を洗えず、食事の前後やトイレの後に衛生を保つのが難しくなります。ウェットティッシュを用意しておけば、手拭きや、簡易的な身体拭きとしても活用可能です。

断水時でもできる限り清潔に過ごせるよう、日頃から非常用アイテムを準備しておきましょう。

以上、今回は断水に関するトラブルと、その対処法を紹介しました。

日本は地震や台風などの自然災害が多い「災害大国」であり、さらに水道設備の老朽化が進んでいる現状を踏まえると、断水は決して他人事ではない身近な問題といえます。

日頃からできる準備をしっかりと行い、万が一の断水にも落ち着いて対応できるようにしましょう。

 

イラスト:カワグチマサミ

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この連載について

【連載】

これで解決!マンション暮らしのトラブル

複数の世帯が生活を送る分譲マンションでは、共用スペースの使い方やペットの飼育、ゴミ捨て場における利用マナーなど、思いがけないトラブルに遭遇する可能性があります。そこで、本連載『これで解決! マンション暮らしのトラブル』では、マンションでよく起こる困った問題の解決方法をテーマごとにご紹介。トラブル発生の防止や、万が一起こってしまった際の対応マニュアルとしてもご活用ください!
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