スマホやパソコンなど電子機器が多く普及しているなか、自治会の回覧板は昔ながらの方法で直接会って渡さなければいけないルールに手間を感じる方も多いかもしれません。
この記事では、そんな「回覧板を回すのが面倒……」と考えている方に向けて、改めて役割を紹介していきたいと思います。
自治会の回覧板ってなんで必要?
自治会に加入すると、ご近所さんなどに回覧板を回す機会もあります。自治会や地域の情報を知らせることが目的の回覧板ですが、記載される内容はそれだけではありません。
主に
・総会日時
・ゴミ収集日
・防災・防犯の情報
・市政からの予防接種や各種健康診断のお知らせ
といった情報も共有します。
回覧板の場合、情報の発信源が自治会と定まっていますので、インターネットのように異なる人たちが発信した情報に惑わされることがないという安心感があります。発信源が同じ情報を共有することで、会員同士で地域に関する認識を揃えられるといったメリットもあるでしょう。
また、回覧板を受け渡すときには、ポストへの投函よりも直接の受け渡しをルールにしている自治会もあります。手間はかかりますが、対面で挨拶をすることで安否確認もできますし、住民同士のコミュニケーションを深める機会にもなりそうです。
回覧板ってやっぱり面倒……
とはいえ、やはり直接渡すのは面倒だと思う方もいるでしょう。そのため不在時の対応として、玄関にぶら下げておくことを定める自治会もあります。確かに直接の受け渡しと違って回覧板を渡すためにわざわざ出直す必要はありませんが、外から見て不在がわかってしまうため、セキュリティ上のリスクにつながる可能性があるでしょう。
こういった点を考慮して、直接の手渡しをルールとして設定している自治会もあります。しかし平日は仕事で不在の家も多く、手渡しだとなかなかタイミングが合わないことを面倒に思う人もいるでしょう。インターネットで情報を確認できる時代に、なぜ回覧板を回す必要があるのか、不要だと感じる人もいます。
回覧板を断る方法が知りたい!
では、回覧板を断る方法はあるのでしょうか。
最初から自治会へ加入しない、もしくは自治会を退会してしまえば回覧板が回ってくることはありません。しかし、自治会会員でなければゴミ捨て場の利用ができないといった問題を回避するために、回覧板だけを断りたい方もいらっしゃるかもしれません。
その場合、回覧を飛ばして欲しい旨を自治会の会長へ相談することをおすすめします。「家を空けている時間が多く、回覧板を回せないことでほかの方に迷惑をかける」など、角を立てない理由を伝えると良いでしょう。
デジタルツールを使って回覧が可能な「電子回覧板」も登場
回覧板を回すのが手間という声を受けてかどうかはわかりませんが、お知らせや連絡事項をメールで配信する自治体もあります。また、LINEなどのコミュニケーションツールを回覧板の代わりに使用する方法も考えられるでしょう。
電子回覧板を利用するメリットは?
電子回覧板を使用するメリットは、一斉配信となるため、情報共有の手間が軽減される点が挙げられます。
さらに、緊急性の高い防災情報なども即座に発信。疑問点があった場合も、電話よりメールのほうが問い合わせのハードルが軽減し、相互のやり取りも行いやすいのではないでしょうか。
また新型コロナウイルス感染拡大によって対面での接触が制限されるなか、電子版であれば感染リスクも軽減できるといえます。
一方でデメリットもある……
電子回覧板サービスやアプリの利用に費用が発生する可能性もあり、会費を納めている会員の同意が必要となるでしょう。また、電子機器になじみのない高齢者へは浸透させづらく、高齢化の進む自治会ではなかなか受け入れてもらえないかもしれません。
さらに、スマホや携帯、パソコンなどの閲覧環境は人によってばらつきがあるため、情報の受け取りに際してタイムラグが発生する可能性もあります。
| 方式 | 手軽さ | 確実性(既読確認) | 費用 | 情報の残りやすさ |
|---|---|---|---|---|
| 紙の回覧板 | △ 手渡しの手間 |
△ 滞留・不在で遅延 |
○ ほぼ印刷費のみ |
△ 回覧後は手元に残らない |
| LINE等のグループチャット | ○ 今すぐ始められる |
△ 通知が流れやすい |
○ 無料 |
△ 過去の連絡が探しにくい |
| 回覧板専用アプリ | △ 導入時の設定が必要 |
○ 既読・未読を確認できる |
△ 有料の場合あり |
○ お知らせが一覧で残る |
電子回覧板の利用に積極的な自治体の例
電子回覧板の導入を推奨する自治体もあります。以降で具体例を見ていきましょう。
【狛江市の例】市政のお知らせはHPで閲覧可能
東京都狛江市では、市内で発行される広報誌や市からのお知らせを狛江市HPでも閲覧できるようにしています。回覧物ごとに一覧で確認できるため、HPを訪れるだけで必要な情報にアクセスしやすいといえるでしょう。
「電子回覧版」をご利用ください【金沢市の例】電子回覧板アプリ導入に補助金制度
石川県金沢市では、自治体が電子回覧板アプリを導入する際、費用の2/3以内を補助金で負担する制度を設けています。ただし、限度額は50万円までで、申請の手続きが発生します。
この補助金の対象は、電子回覧板アプリに限らず情報を掲載するためのホームページ制作なども対象。自治会内でのスマホ普及率やパソコン普及率などに合わせて電子回覧版の形態を選ぶ場合でも、補助金を受けやすいといえます。
自治会の回覧板に関するよくある質問
Q1. 電子回覧板の導入に費用はかかりますか?
A. 無料で始められるグループチャットから有料の専用アプリまで幅があります。金沢市のように導入に補助金制度を設けている自治体もあるため、まずはお住まいの自治体の支援制度を確認するのがおすすめです。
Q2. 高齢の方が多い自治会でも電子化できますか?
A. 一斉に切り替えるのではなく、紙と電子の並行期間を設け、操作に慣れる場(体験会など)を用意して段階的に移行する方法が一般的です。
Q3. 回覧板を断ったら自治会を退会することになりますか?
A. 回覧板の受け取り方法の変更(班長宅での閲覧・掲示板の利用など)を相談できる場合があり、断ること=退会ではありません。詳しくは本文の「回覧板を断る方法」をご覧ください。
回覧板の手間を軽減し、加入率上昇につなげよう!
単身者や共働き家庭も増えた近年では、従来からある回覧板の対面受け渡しを面倒に感じて、自治会への加入自体を避ける方もいるようです。そのため回覧板に関する手間を軽減することで、自治会への加入率を上げられる可能性もあるでしょう。
インターネットでさまざまな情報を入手できる時代ですが、発信元が確かな情報を共有する手段としてまだまだ役割のある回覧板。直接渡すなどの面倒を省くためにも、回覧板の電子化など、時代に合わせて情報の共有方法も変えていく必要がありそうですね。


