宅配ボックスの中身が盗まれた!? 盗難の手口や事前対策を解説

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      不在時でも荷物の受け取りが可能な、宅配ボックス。平日の日中、仕事で不在にすることの多い方にとってはとても助かります。しかし便利な反面、盗難のリスクもあるため、事前対策も実施しておきたいところ。

      この記事では、宅配ボックスからの盗難手口を踏まえて、考えられる事前対策を紹介していきます。

      宅配ボックスの中身が盗まれた事例

      再配達の手間が省ける宅配ボックスですが、手軽さだけを求めてしまうと防犯面が甘くなるため、盗難の被害に遭う可能性も考えておかなければなりません。

      以降では、宅配ボックスからの盗難手口について具体的な事例を紹介しますので、事前対策の参考にしてください。

      【事例1】鍵のかかった宅配ボックスごと持ち去る

      小さいサイズの軽量な宅配ボックスなら設置スペースの幅を取らず、玄関前にも置きやすいといえます。しかし、その利便性を悪用して宅配ボックスごと持ち去るという犯行が可能に。盗難防止のために、頑丈なチェーンやワイヤーで固定するなど、持ち運びできない工夫も検討しましょう。

      マンションの管理会社や管理員へ相談のうえ、注意喚起のポスターを貼り、建物全体で防犯を意識するきっかけをつくっても良いでしょう。

      また袋型の簡易的な宅配ボックスの場合、もともとは折りたたまれているため、荷物が入ると視覚的に把握しやすくなります。そのため、共用玄関にオートロック設備がなく、住戸の玄関まで外部の人が簡単に入れるような建物では使用するのは避けたほうが無難でしょう。

      そもそも宅配ボックスを使わず、コンビニ受け取りや街中の宅配ロッカーを利用するのも対策の1つです。

      【事例2】暗証番号を盗んで宅配ボックスを開ける

      宅配ボックスの暗証番号が知られてしまい、中に入れられていた荷物が盗まれるといった被害もあります。

      特に配達員が暗証番号を設定するタイプは、郵便ポストから暗証番号が記載された配達通知書を抜き取り、荷物を盗むケースもあるようです。手段は単純で、新聞紙を丸めてテープを巻き付けた棒を郵便ポストに入れ、宅配業者が入れた配達通知書をくっつけて取り出すという方法。宅配ボックスだけでなく、郵便ポストの防犯対策も考えたほうが良さそうですね。

      宅配ボックス、盗難に注意 手口は簡単、新聞とテープで

      盗難に遭った荷物の補償はしてもらえるの?

      「盗難被害に遭ってしまった場合、補償はしてもらえるの?」と不安に思う方もいるでしょう。

      ここでは補償の有無について、配送業者や購入元、宅配ボックスメーカーの対応をまとめてみました。

      配送業者に荷物の補償を求めるのは難しい

      配送業者

      商法の577条では「運送人は、荷送人から荷物の受取・引渡し・保管・運送に関して注意を怠らなかったと証明出来ない場合は、荷物の損害賠償責任を逃れられない」と定められています。これは逆に言うと、注意を怠らなかったことが証明できれば、責任は負わないということ。

      例えば防犯カメラに「配達員が宅配ボックスへ荷物を届けた」という証拠が残っていれば、配送業者へ責任を問うことはできません。

      なお配送業者は基本的に荷物を宅配ボックスへ入れた時点を、引渡しと定義しています。そのため「配達完了しました」などのメールが届いているのであれば、配送業者に問い合わせても警察への被害届の提出を促されることが多いそう。

      宅配ボックスから盗難された品物に関しての責任を、配送業者に追求するのは難しいといえるでしょう。

      商法

      大手通販サイトなど購入元は補償してくれる可能性がある!

      ネット通販

      では、購入元となる大手通販サイトなどではどのような対応を行うのでしょうか。

      宅配ボックスの有無に限らず、不在時でも荷物を届けてくれる「置き配」などのサービスを開始させた「Amazon」。盗難された場合には、状況に応じて再送や返金などの補償手続きを行うといいます。万が一盗難に遭った場合は、Amazonのカスタマーサポートセンターなどに問い合わせてみましょう。

      「楽天市場」では注文した商品が届かない場合、購入したショップに連絡して楽天へ申請することで、楽天ポイントか現金のどちらかで補償してもらうことが可能です。ただ、1回につき送料を含む30万円以内までで、年間5回までの申請となります。

      Amazonマーケットプレイス保証規約 未着・遅延・欠陥品などの補償

      宅配ボックスメーカーの対応は?

      戸建てやマンション向けに宅配ボックスを提供している日本宅配システムでは、「宅配ボックスあんしんサポート」というサービスに加入している場合、荷物の補償を受けることができます。

      補償額は宅配ボックスの種類や契約内容によって変わりますが、1ボックスあたり5〜10万、1回の事故で15〜30万円を上限に補償されるようです。そのほかの宅配ボックスメーカーについても、補償されるかどうか事前に確認しておきましょう。

      戸建てやマンション向けに宅配ボックスを提供している日本宅配システムでは、「宅配ボックスあんしんサポート」というサービスに加入している場合、荷物の補償を受けることができます。

      補償額は宅配ボックスの種類や契約内容によって変わりますが、1ボックスあたり5〜10万、1回の事故で15〜30万円を上限に補償されるようです。そのほかの宅配ボックスメーカーについても、補償されるかどうか事前に確認しておきましょう。

      盗難被害に遭いやすいマンションの特徴は?

      盗難被害に遭いやすい建物には、いくつかの共通点があります。

      例えば平日の日中は仕事で家を空けがちな単身者が多く、宅配ボックスの利用頻度が高いワンルームマンションなどは、狙われやすいといえるでしょう。

      さらにワンルームマンションは近所付き合いがほとんどない場合も多く、近隣住民の顔を知らないせいで住人と不審者の見分けが付きづらく、侵入者に気づきにくい可能性も。住民同士のつながりがまだまだ弱い、築年数の浅いマンションなども同様です。

      管理員が常駐していなかったり、防犯設備が乏しかったりするマンションも狙われやすいといえるでしょう。

      こういったマンションでは、場合によっては街中の宅配ロッカーを使用する、もしくは高額な品物だけは直接受け取る、などの対策が必要になりそうです。

      事前対策で盗難を防ごう!

      家にいなくても再配達を依頼せずに受け取れる宅配ボックスは、便利な反面、盗難の可能性も頭に入れておかなければなりません。

      この記事で紹介した通り、頑丈なチェーンやワイヤーで宅配ボックスを固定して、持ち運べないようにする、もしくは、宅配ボックスを使わずに近所の宅配ロッカーを利用したり、高額な品物は直接受け取ったりするなど事前対策を行っていきましょう。

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