【ルームツアー】文字に囲まれた女性書道家の「墨の部屋と。」を紹介

    目次画像
    目次
      開く 閉じる

      カシワバラグループ提供のリリー・フランキーさんナレーションのTV番組「部屋と、リリーと」。この番組は、自分自身で作った理想のお部屋にお邪魔する番組です。   現在、テレQ(TVQ九州放送)にて毎週火曜日よる9時55分より放送中 BSテレ東にて 毎週火曜日よる10時55分より放送中の番組 カシワバラグループであるカシワバラ・コーポレーション運営の「DIYer(s)」編集部では、これまで放送してきた番組内容をご紹介します。

      フェチな視点でオンリーワンの暮らしぶりを紹介するTV番組「部屋と、リリーとvol.7」

      シーズン1で2022年12月13日(火)に放送された「墨の部屋と。」をご紹介します。

      今回の舞台は、女性書道家「胡桃」さんが暮らす住居兼書道教室です。
      好きなものに囲まれて暮らすお部屋は、どのような空間なのでしょうか。
      今日のお部屋は、墨の部屋と。

      早速、お邪魔します。
      まるでいたずら書きされたかのようなこのドアは書の世界への扉です。
      では、お邪魔します。
      あらゆるところに書による表現が。
      壁面などにしたためたものは抽象絵画の様でもあり、よくある床間に飾られたそれとは全く違う印象です。

      壁にも書の作品

      茶、黒、白と淡い電球の光が和を思わせ、整えられた道具類が「和」の静かで穏やかなさまを引き立たせています。
      使いやすいように整頓されているのはもちろんだと思いますが、「書」に向かう真心が漂う感じ。
      そうか、上手になれたり、いいものが作れるようになるのは、こういうところからなのかも。

      陶器の硯でしょうか。

      まさにここは書道家の部屋。
      この空間でこんなきれいな姿勢で向かう様子、今にも墨の香りがしてきそうです。

      書道教室の整理整頓された道具類

      正座ではなく椅子なんですね。しびれとの闘いは無しなので安心です。
      さまざまな人が学びに来る書道教室、スペースに配置された机もDIYです。

      ぐらつかないように、T字に補強。ブレてしまっては実力が出し切れません。
      小学校の書写の授業を少しガタついていた机でやっていたことを思い出します。
      子どもたち用の低いテーブルもDIY。
      小さな膝小僧を下にしまって、しっかり半紙に向かう様子が思い浮かびます。
      床はコンパネを敷き詰め、汚れてもいいように黒に塗装。
      少しくらいこぼしてもいいか、後で拭けばね、そう思えたら本来の力が発揮できそうな気がします。


      ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
      コンパネとは:
      コンクリート型枠用に合成されたベニヤ板。丈夫で安価でDIYでも重宝される。
      ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
      天井は炭色をイメージ。
      壁はマグネット塗装を使用。こうなってて良かった、と思う瞬間がけっこう多そうです。
      あの有名なスマートフォンの最近の仕様にもいいね!をしたい気分になることがあるし。


      ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
      マグネット塗装とは:
      塗った表面に磁石がくっつくようになる塗料。ちょっとしたメモや絵なども飾ることができてDIYで色々と活用しやすい素材。
      ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
      玄関横のキッチンは赤茶色のタイルが印象的です。
      ところどころの木調と相性がいい色ですね。
      額にある「縁(えにし)」という名前のスナックを、リリーさんの友達がやっていたようです。

      オルゴール時計もありますね。

      「愛」やお手紙、大事そうに飾られた墨がそこにはあります。
      違い棚を彷彿させるように見えるのは、書のもつイメージからですかね。
      木材を組み合わせて作った格子窓、断熱のためにプラスチック段ボールを貼っています。

      墨は高温多湿では腐敗し、過度に冷却すると凝固してしまうため適温を保たなければなりません。
      DIYからも書を深く思いながら、大切にされている事があるのを感じます。
      独特なピッチの和箪笥をリメイクした靴箱。
      中には下駄や草履がきれいに並べられています。
      着物用のこぼれ留めもいい感じに役目を果たしているみたい。
      象形文字の糸という文字。
      つながりを感じる意味だったり、踊っているような形が好きです。

      DNAの螺旋構造のようにも見えるかも。
      糸が縦横無尽に描かれている、、、
      そして、その駆け回る糸から現実の糸も垂れています。
      結構、現代美術的なアプローチもされていますね。

      人型の糸が中心に赤く描かれています。
      糸に持たせた意味、考えるだけでワクワクする作品です。
      可動式のクローゼット。

      糸の象形文字と「もっと仲」と赤い墨で描かれています。
      壁っぽいけど隔たりとは逆の意味っぽい。
      メッセージ性の込められているようなこのクローゼットを見て、教室の生徒さんたちは何を感じながら書を書き下ろすのでしょうか。

      襖に書

      窓にも書

      障子には大道無門の文字が。
      すべてを受け入れる心の大きさを表すそうです。

      部屋の門となる場所にこの大同無門があることで部屋に言霊を込めているように感じます。

      ガラスにもそれが。
      我にかえり、子どもたちがお家に帰ってこれを真似していないことを祈ります。
      文字を書くことが好きになりそうな部屋ですね。
      どこを見てもそこには書があり墨に対して真摯に向き合うこのお部屋。
      縁、愛、糸がちりばめられ、人とのつながりを書を通して向き合うことのできるそんなお部屋でした。
      ここで暮らし何を感じ、何を書くのでしょうか。

      大人と子どもと書とお部屋の化学反応が、黒い墨の躍動感とは裏腹に落ち着きつつも淡い暖色を感じさせます。

      和の静かで安らかなことを感じられる「書」にふさわしいお部屋ですね。


      必要なもの/好きなもの、そのどちらの意味でも大切なものに囲まれた住居兼工房兼教室の書道家の部屋。古いものをうまく再利用し、部屋の中にうまく取り入れたお部屋でした。

      今回は、女性書道家「胡桃」さんのお部屋を紹介しました。次回も、また素敵な空間をお届けします。


      番組放送は、こちらから

      【部屋と、リリーと】#7 墨の部屋と【2022年12月13日(火)放送】ナレーション:リリー・フランキー

      この記事を誰かに知らせる / 自分に送る