DIYで作れる!片屋根デッキ付きの多目的小屋制作ガイド

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      3畳ほどの小屋にウッドデッキとパーゴラがついた多目的の小屋。今回、DIY誌「ドゥーパ!」編集部のヒット作「自分でできる! 小屋の作り方」から、この小屋の製作ガイドをお届けします。使用木材の種類を減らしたり、難しいテクニックをなるべく避けていることなど、DIY仕様にこだわった点は必見です!!

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      明るい陽光をめいっぱい受け取るために開口部を広く取り、半野外的な過ごし方ができるパーゴラのあるウッドデッキを設置し、風に吹かれながら、デッキ上で食事をしながら、仲間と語らう。本を読み、木工に没頭する。小屋の広さは、約5㎡と決して広くはないですが、アウトドアアイテムやDIY道具の収納ばかりか、大人ふたりが寝泊まりすることも可能。今回、そんな小屋作りのストーリーをお届けします。

      挑戦する小屋作りの最大の特徴はDIY向きの仕様になっていることです。難しい箇所はほとんどなくし、インパクトドライバーや丸ノコなどの電動工具を含む基本的な道工具が揃っていて、大きな棚を作る程度の木工技術があれば、誰もがセルフビルドできるものを目指しました。

      まず使用する木材の種類が少ないこと(購入が便利、材の無駄が出にくい)。次にほとんど難しい接合がないこと(接合はすべて突きつけ)。そして、枠を組んで立ち上げ、合板を張り、面で強度を確保していくというパネル工法もまたDIY向きの施工法と言えます。妻壁の面倒な加工を避けて、3寸勾配程度の片流れの屋根にしてあるのもDIY向きです。ただ1つだけ、若干面倒になりそうなのが、片開きに比べて収まりが難しくなる両開きのドアと窓。しかし、後述するようにひとつひとつの作業を丁寧にやることによってクリアできるはずです。

      用意した資材

      ・2×4材(10ft)52本
      ・2×4材(6ft)30本
      ・2×6材(10ft)20本
      ・2×6材(6ft)22本
      ・OSB合板(12×900×1800㎜)17枚
      ・スギ板(1束10枚入り 12×180×1800㎜)4束
      ・スギ板(1束10枚入り 12×150×1800㎜)2束
      ・アクリル板(5×900×1800㎜)2.5枚 
      ・コンクリート平板(60×300×300㎜)10個 
      ・ルーフィング 21kg 1巻き+α
      ・屋根材(オンデュビラタイル、棟カバー、専用キャップ)7㎡分
      ・蝶番(ウエスタンヒンジ)大2組、小2組
      ・ラッチ(ウエスタンラッチ)1個
      ・塗料(キシラデコール・ワイス&ブルーグレイ)適宜
      ・ビス(38/65/75/90㎜)適宜
      ・丸クギ(50㎜)適宜
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      用意した木材がコチラ。構造材は2×4材と2×6材の2種類のみ。ほかにスギ板と合板を用意しました。

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      基礎石は、60㎜厚のコンクリート平板を用意。

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      屋根材は、オンデュビラタイル。波板と棟カバーを用意しました。

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      用意したビス、クギ類。左から90㎜ビス、75㎜ビス、65㎜ビス、38㎜ビス、50㎜丸クギ。

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      金具類。蝶番は大小のウエスタンヒンジ、ドア用にラッチも用意。

      用意した主な道工具

      ・丸ノコ
      ・インパクトドライバー(下穴錐&ドリルビット付き)
      ・カナヅチ
      ・ノコギリ
      ・タッカー
      ・カッター
      ・バール
      ・水平器
      ・チョークライン
      ・丸ノコ定規
      ・留めスコヤ
      ・メジャー
      ・脚立
      ・延長コード
      ・スコップ
      ・ブルーシート
      ・ハケ
      ・ペール缶

      STEP.01 基礎、根太、床の設置

      家の基礎や根太というと、大変な作業に思えますが、今回のような軽くて小さな小屋の場合は簡略な方法でも大丈夫です。地盤にもよりますが、硬くて平坦な場所であれば、いきなり基礎石(今回はコンクリートの平板を使用)を置き、その上に四角く組み終わった根太の外枠を置くことからスタートすることも可能です。水平は外枠を置いてみてから、敷石を微調整したり、四隅に束柱(今回は2×6材で代用)を入れたりして微調整しましょう。「これでいいの?」と思うくらい簡単です。外枠が決まったら下記の図のように内側の根太を取り付け、床材(今回はOSB合板)を張ればOK。910×1820㎜の合板が3枚ぴったり収まるはずです。
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      設置場所をなるべく平らにならしたら、根太伏せ図のプランどおりに基礎石(コンクリート平板)を置いてみましょう。まずは正確じゃなくてもかまいません。

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      根太(2×6材)の外枠を組み、基礎石の上に載せ、枠板が正確な四角形であることを確認します。正確な四角形を確認するためには、2本の対角線が同じ長さであることをチェックする方法が一般的ですが、今回は写真のように任意の辺の真ん中とふたつの角の距離を測って確認する方法をとりました。根太の組み付けは、90㎜ビス4本を使ってがっちりと留めましょう。

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      正確な四角形が確認できたら、仮留めの板で固定しておきましょう。

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      基礎石はこのように設置しました。

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      枠板の角に束柱の代用として2×6材を水平になるように微調整して取り付けます。ただし根太より上に飛び出てはダメなので注意しましょう。

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      2×6材はこのように取り付けました。

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      内側の根太を取り付けます。

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      根太を組み終わった姿がコチラ。

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      根太の上にOSB合板を張っていきます。合板3枚がぴったり張れるはずです。

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      合板の取り付けは50㎜の丸クギで。クギ位置は合板の下地に根太があるところになりますが、正確を期すためにあらかじめチョークラインで墨つけをしています。

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      合板を張り終えれば床が完成です。

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