理事会を破綻させる「幽霊理事」とは?対処法を解説!

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      マンションの理事会は、区分所有者が持ち回りで理事を担当します。しかし、理事に就任したにも関わらず理事会の活動に一向に参加しようとしない人物が出てくる可能性もあり、そのような存在は理事会にとって大きな悩みの種となるでしょう。

      この記事では、理事会に参加しない「幽霊理事」への対処法を考えていきます。

      理事会の悩みの種となる幽霊理事とは?

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      管理組合の代表としてマンション管理に取り組む理事は、定期的に開催される理事会へ参加して活動に取り組むのが必須です。しかし、理事会のために休日や仕事が終わった後のプライベートな時間を割かなければならないため、理事会を億劫に感じる人も少なくないでしょう。

      中には理事に就任したにも関わらず、一切理事会に参加しない人が出てくる場合もあります。このような、理事会に参加しない理事を「幽霊理事」と呼びます。学生時代の部活動における「幽霊部員」のような表現ですね。

      幽霊理事はマンション管理に真剣に取り組む理事会にとっての悩みの種となります。それでは、幽霊理事が理事会にどのような悪影響を与え得るのかを見ていきましょう。

      幽霊理事が増えると理事会が成立しない

      「幽霊理事がいても、参加している理事だけで理事会を進めれば問題ない」と考える人もいるかもしれません。しかし、幽霊理事を放置すると理事会が成立させられなくなる可能性があるのです。

      通常、理事会は理事の半数が参加することが成立の要件となっています。参加する理事の人数が過半数に満たない場合は、理事会決議で総会に挙げる議題を決められません。この場合、折角集まっても管理組合の課題について話し合いをするだけになってしまうのです。

      例えば、定数が7人の理事会の場合を考えてみましょう。監事は理事に含まれないので、残り6人の理事の半数となる3人の理事が出席しないと、理事会は成立しなくなってしまいます。つまり、監事以外に4人の欠席者がいると不成立となるのです。

      もし、幽霊理事を放置して「理事会に参加しなくてもいいんだ」という風潮がマンションで広まってしまうと、将来的に理事会の出席率が低下して、理事会が成立しづらくなってしまう可能性が考えられます。

      そうなれば雨漏りの修繕や防犯カメラの更新、住民トラブルの解決などといった、本来理事会が対処するべき問題をすべて保留するしかなくなり、マンション管理が成り立たなくなってしまいます。このように、幽霊理事を放置するとマンションに悪影響をもたらすかもしれないのです。

      幽霊理事がいる場合の対処法

      もし幽霊理事が発生してしまったら、破綻を防ぐためにどのように対処するべきでしょうか?

      単純に理事会のメンバーが出席を求めれば、改善する場合もあるかもしれません。しかし、それだけで改善しない場合も当然考えられます。

      ここからは、有効と考えられる3つの対策を検討していきましょう。

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      対策1:入居前の「重要事項説明」で十分に説明する

      まず目指すべきは、理事に就任させてから悩むのではなく、事前に理事会の活動について意識を共有しておく仕組みづくりです。

      幽霊理事が生まれる根本的な原因の一つに、マンションを購入すると「将来的に理事として管理組合の運営に携わる必要がある」ということを、十分に理解しないまま入居するパターンが考えられます。

      このような将来的に幽霊理事化しそうな人の認識を変えるためには、入居前や物件購入時の契約の段階で管理会社や管理組合から、「将来的に理事に就任し一定期間理事会に参加しなければならない」というルールを正く説明しておく方法が有効です。最初の段階で、区分所有者は住むだけでなく、マンション管理の当事者であると認識してもらえれば、後々理事として活動する時が来たときに不満が出るケースを大幅に減らせるでしょう。

      対策2:選出時に理事会としての活動の重要性を念押ししておく

      多くのマンションでは輪番制で理事を決めているため、総会で形式的な流れだけで決まってしまうパターンもあります。この決め方は、理事としての活動が軽んじられる原因となってしまうかもしれません。

      そのような意識の低下を避けるために、次期役員を決める総会の場では必ず本人に対して「今期、月に1回の理事会に出席可能か」の念押しをしましょう。さらに、総会の場では毎年簡単でいいので、理事会の活動がマンションの将来を左右することを説明して、新理事と管理組合全体に向けて再認識させるように心がけましょう。

      最初にそのような再認識を促すことで、新理事にモチベーションや責任感が芽生えて、任期を全うする原動力になると期待できます。

      対策3:規約を改正して参加の壁を下げる

      コラム用2_2640949915どれだけ事前に念を押しても、仕事の都合や健康状態などによって、どうしても参加できない場合もあるでしょう。そこで、管理規約そのものを現代のライフスタイルに合わせて改正し、仕組みから変えるのが最も効果的です。

      具体的には、役員資格の拡大が有効と考えられます。

      管理規約上の理事会のルールを、区分所有者本人だけでなく、その配偶者や1親等以内の親族も代理として参加できるように変更すると、世帯内で参加可能な人が実質の理事となれるので、参加するハードルの困難さが一気に和らぐでしょう。それでも、どうしても担い手がいない場合に、資金に余裕がある管理組合であれば外部専門家に任せる第三者管理も選択肢として考えられます。

      また、ZoomなどのWEB会議システムを用いた出席も認めるように規約を改正すれば、出張先や自宅からでも参加できるようになり、「開催場所に行くのが面倒」という心理的・物理的な壁を完全に崩し、出席率を劇的に向上させられます。

      理事会で幽霊理事の存在で困っていたり、将来的に理事会の参加率に不安を感じていたりする管理組合は意外と多いかもしれません。そのような場合は、理事会への参加の重要性を改めて周知して再認識させる、マンションの管理規約を改正する、といった方法で改善を目指しましょう。

      イラスト:大野文彰

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      この連載について

      【連載】

      理事会役員超入門

      マンションだからといって、購入後の管理はすべて管理会社にお任せ!というわけにはいきません。ほとんどのマンションにおいて、理事会の選考は立候補制ではなく、メンバーが入れ替わる輪番制。つまり、居住者誰もが理事会を担当する可能性が。というわけで本連載では、理事会役員になったらまず、これだけは知っておきたい!という超入門知識をご紹介。しっかり知識を身につけて、より良いマンションライフを送りましょう!
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