固定期間選択型住宅ローンの「期間終了後」に何をすべきか
選び直しのタイミングと判断のポイント

案内が届いたら、まず3つの返済額を並べる
金融機関からの案内には、選べる金利タイプごとの適用金利や、切り替え後の返済額の目安が載っていることが多くあります。まずは「今の返済額」「変動に切り替えた場合の返済額」「再び固定にした場合の返済額」を横に並べ、家計にどれだけの差が出るのかをつかむところから始めると判断がぶれません。
残りの返済期間と、この先の支出の山を重ねる
残りの返済期間が短く、残高も少なければ、金利上昇の影響は限られるので、変動金利を選ぶ判断もしやすくなります。反対に、残高がまだ大きく、この先に子どもの進学など大きな支出が控えているなら、一定期間の返済額を確定できる固定期間の再選択が安心材料になるでしょう。
借り換えを比べるなら、期間終了のタイミングが狙い目
固定期間の途中でローンを一括返済すると、手数料が割高に設定されている金融機関もあります。固定期間の終わりは、そうした負担を抑えながら他の金融機関への借り換えを比べやすいタイミングです。ただし借り換えには事務手数料や登記費用などの諸費用がかかるので、金利差と残高・残り期間から損得を確かめてから動くのが基本(参考:「毎月の返済額が数万円変わる可能性も?住宅ローン『借り換え』の損益分岐点」)。
手続きを放置するとどうなるか
期間終了の案内を見過ごして手続きの期限を過ぎると、金融機関が定めたルールで金利タイプが自動的に決まります。変動金利に移った場合、新しい金利で計算し直された返済額が適用されるため、口座の引き落とし額が変わってから初めて気づく、ということも起こりえます。
いったん変動金利に切り替わったあとで固定金利に変更し直すことは、多くの金融機関で可能です(手数料がかかる場合もあります)。ただし、そのとき適用されるのは変更時点の固定金利。「あとから選び直せる」ことと「有利な条件で選べる」ことは別だと考えておいた方がよさそうです。
カシワバラ・アシスト 担当者の声

花房 拡(カシワバラ・アシスト 第1営業部兼銀行代理事業室 主任)
宅地建物取引士・貸金業務取扱主任者
2024年カシワバラ・アシスト入社/前職で住宅ローン実務 年間200〜300件
「固定期間選択型は、金利の引下げ幅が大きく魅力的に感じますが、固定期間終了後はその限りではありません。最初に選択した固定期間終了後に、一括返済や一部繰り上げ返済等を予定しておらず、固定金利そのものに魅力を感じている場合は、【フラット35】等の全期間固定型住宅ローンを予めご検討することをお勧めします。」
よくある質問(FAQ)
Q. 固定期間の途中で、変動金利や別の固定期間に切り替えることはできますか?
A. 固定期間の途中での金利タイプの変更は、受け付けていない金融機関が多いのが実情です。認めている場合でも、手数料がかかることがあります。どうしても条件を見直したいときは、固定期間中の一括返済手数料も含めて、借り換えと比べてみるとよいでしょう。
まとめ:案内が届いたら「比べてから選ぶ」
固定期間選択型の住宅ローンは、固定期間が終わるたびに金利を選び直す仕組みです。何もしなければ多くの場合は変動金利へ自動で移り、当初期間引下げのプランなら引下げ幅の縮小も重なって、返済額が一気に上がることがあります。
案内が届いたら、変動金利・固定期間の再選択・借り換え・繰上返済を同じ土俵で比べ、残りの返済期間とこの先の支出の予定に合う形を選ぶ。その一手間が、次の数年の家計を大きく左右します。
※ カシワバラ・アシストでは、住宅ローンの専門機関として、固定期間終了時の金利タイプの選び直しや、借り換えのご相談にも対応しております。「届いた案内の見方が分からない」という段階から、ご相談いただけます。
※ 固定期間終了時の取り扱い(自動で切り替わる金利タイプ、金利の引下げ幅、手続きの期限など)は金融機関や契約内容によって異なり、この記事は一般的な仕組みをまとめたものです。実際の条件は、借入先から届く案内や契約書でご確認ください。
監修者プロフィール

花房 拡 カシワバラ・アシスト 第1営業部兼銀行代理事業室 主任
【保有資格】
宅地建物取引士・貸金業務取扱主任者
【経歴】
不動産会社の管理部門にて、年間200〜300件に及ぶ住宅ローンの申込から引き渡しまでの実務を牽引したのち、2024年にカシワバラ・アシストへ入社。不動産取引の現場とローン審査の両面を知り尽くした知見を強みに、現在は【フラット35】と【ドコモSMTBネット銀行】の両商品を同時に取り扱う数少ないエキスパートとして、お客様への最適なローン提案から不動産事業者向けの勉強会講師まで幅広く活躍中。
【読者へのメッセージ】
固定期間の終わりは、住宅ローンを見直せる数少ないタイミングです。フラット35とネット銀行の両方の商品を扱ってきた経験から、変動・固定の選び直しに借り換えや繰上返済も加えて、ご家庭の残りの返済期間に合う選択肢を数字で並べてご提案します。



